会社帰りの映画鑑賞・・・それを成し遂げるためには、仕事を打ち切り、数々の夜の誘惑にうち勝つ必要があります。それらのハードルを乗り越えて、映画館に首尾良くたどり着けたとしても、待ち受ける意外な伏兵がいるんですね。

そいつは、映画を観ている最中に、知らぬ間にそっと忍び寄ってきます。ハードだった日中の仕事を終えての至福のひとときのはずなのに、思わぬところで現れ足元をすくいます。
そう、それは"睡魔"。せっかく、高いお金を払っているのに！

映画館の中の暗さが、まず睡眠を誘発する下地となるわけです。
そして、黙って鑑賞するというシチュエーション。劇場内の適度な温度設定。心地よい椅子（心地よくない椅子を持つ劇場も多くありますが）。そして、仕事帰りという気の弛み。

これらの要素があいまって、眠気として現れてくるのですが、これはかなり強力な敵です。

「あれあれ、なんかぼーっとしてきた」→「まぶたが重い」→「いま、字幕読み逃した」→「あれ、寝てた？」・・・というような経緯で、場面は進んでいるわけです。
そして、この後も睡眠との戦いがあるわけですが、この戦いに勝つことができればそれも良し。それとは逆に、この戦いに降伏して睡魔に身を任せてしまう瞬間というのも、かなり心地よいものです、実は。
でも、お金払って映画を見に来て、睡眠に心地よさを感じてはいけませんよね、やはり。

このように、ただでさえ眠りを誘発しやすい状況の中で、睡眠不足の状態で映画を見るということは、まさに敵の術中にはまっているといっても過言ではありません。

仕事中は気が張っているから気にならなくても、睡眠不足で映画を観ていて集中力がとぎれると、すーっと睡魔が襲ってきます。

なんか、一度眠気を感じた映画館って、同じような時間帯で映画を観てると、体が覚えているのか眠りを感じる確率が高くなるような気がします。悪循環って感じで。

やはり映画鑑賞の基本は、十分な睡眠をとるということですね。自分にとって、適切な時間以上の睡眠をとりましょう。

そして、対症療法としては、《複数人で行く》というところでしょうか。適度な緊張感が、眠りを紛らわせてくれるでしょう。
複数人といっても、恋人と一緒だと、より安心して寝てしまうかもしれませんので、あまりお勧めできません。