| ストーリー | キャスト | 感動感銘度 | 衝撃度 | 印象度 | 総合 |
| − | − | − | − | − | − |
※各項目は5点満点、総合は100点満点
ポスト宮崎駿を見据えた本作は、今後のジブリの試金石ですね。宮崎駿ありきのジブリというシステムの次代を担える人材が果たして現れるのか。そういえば、「ゲド戦記」の宮崎吾郎さんはどうなったんですかね。
ということで、本作の監督は米林宏昌で、プレシャーも相当かかったことでしょう。
イギリスの作家の原作を、大胆に日本の武蔵野を舞台にして、少年と小人の少女との交流を描いています。
"決して人に見られてはいけない"というのが、人間の床下に暮らす小人たちの不文律であった・・・はずなのに、これまでも結構人に見られている、というところがややガクッて感じなんですが。これって厳格なルールとして運用されているわけではないんですね。
まあねえ、人間が暮らす家の床下に住んでいれば、そりゃ人目にはつきますわねえ。
アリエッティは、そんな借りぐらし一族の少女なんですが、彼女たちが借りぐらししている人間の家に、病気療養のため、少年・翔がやってきます。そこで、アリエッティと翔との運命の出会いがあるのです。
アリエッティたちの暮らしは、人間の暮らしから生活必需品を借りることによって成り立っているわけですが、彼女たちの大きさは人間と比べるととても小さいために、人間の家に忍び込んで、物を持ってくるのもすごい冒険であり、重労働なわけです。そういう対比の面白さというか、スリリングさは感じます。
だけど、人間の家の床下に暮らすという設定から、話の広がりまでも狭くなってないだろうか。アリエッティと同じ小人の少年は出てくるけれど、それだけの役割なの？？という感じを受けてしまうし。
アリエッティはかわいらしいし、作品からはそれなりの感じは受けるけれど、世界観の狭さが気になります。こういう小さな物語というのもありだとは思うけど。
TOHOシネマズ岡南スクリーン２にて
−２０１０東宝／９４分−
シアターＦ．通信