昔なつかいドッジボール。このドッジボールを題材に、人生の一発逆転をもくろむ面々の活躍を描くと言うこの映画。はたしてこのコンセプトは大丈夫なのか。
・・・と思わせぶりに書いてますが、この映画、面白いですよ、ほんと。
ドッジボールと言っても、日本で行われているのとは、ずいぶん違います。そもそも外野と言う概念がないんですね。人数は６人、ボールも６個で、最初にセンターラインに６個のボールを並べて、エンドラインから走って行ってそれを争奪するところから始まるんです。そしてコートの中には、この６個のボールが乱れ飛ぶ。
隣接した場所にある二つのスポーツジムの買収騒動から、ドッジボール合戦に至るわけだが、それぞれのキャラクターがとても濃厚です。
このこれでもかというくらいのエキセントリックキャラの登場に、笑ってしまいます。
買収される危機に陥っている弱小スポーツジムの会員たちが、買収を阻止するために、大会の優勝賞金を狙って、ドッジボールに目をつけるのだ。
一方、買収を企てているスポーツジムは、そうはさせじと大会に出場し、優勝を阻止しようとする。
ドッジボールの伝説のプレーヤーが現れたり、大会までの狂気の特訓の模様があったり、強大スポーツジムのオーナーで、ナルシスト男（これがベン・スティラー）の強烈なキャラクターとか、映画は我々にドッジボールのように次から次へとクセ球を投げてきます。
受け止めましょう、その球を。
しかし、このナルシスト男のホワイト・グッドマンはほんとにアホですわ。目が離せません。
ドッジボールの起源だとか、怪しげなうんちくも得られます。（これって、ホント？・・・なわけないですよね）
（観てから読んでね→）
本大会では、各国からも代表が出てきます。
われら、日本チームは、ふんどし姿の奇妙な集団というかなりの国辱（っておおげさですが^^;）ものの扱いです。このメンバーの一人が角田信朗に似てるんですが、まさか本人じゃないですよね。
最後は、弱小チームが勝ってめでたしというところなんだろうけど、このホワイトもかわいそう。せっかく築き上げたジムを逆に買収されてしまって。
気持ち悪い男で、異常な性格の持ち主だけど、ジムを大きくするためと、自分の体を作り上げるために、相当な努力をしていたと思うよ。それを一瞬にして失ってしまって、気の毒です。
なんだか、一発逆転でめでたしみたいだけど、あんた金受け取ってじゃない。フェアじゃないよなあ。
言われているほど、後味は良くありません。
（←ここまで）
エンドロールの最後に、まだシーンが残ってますが、気持ち悪いですから観ないで劇場を出たほうがいいかもしれません。
ナビオＴＯＨＯプレックス５にて
−２００４米／９３分−
シアターＦ．通信